野田「ふーん。わかった。
守とタマは何でもできて
司は太極拳だけってか」
司「すみません。なんか」
野田「謝る必要はないよ。
沢田兄弟が異常やねんや。
まぁ司も異常やけどな。
楊家127招式はできん。
それにうちは太極拳が
基礎やから基礎ができて
れば後は早いねんや。
じゃあ司は桁成とか他の人
から色々教えてもらおうか
守とタマは実践するかな。
指導組手をしたってくれ」
守「指導組手をですか?
したことないですけど」
野田「守は名プレーヤーや
なら名トレーナーも目指せ
人に何かを教えられるって
いう立場を目指すねんや。
他人から信頼を得てみろ」
守「信頼・・・ですか?」
野田「強さだけじゃあかん
他の部分も必要やねんや。
まずは桁成をしっかり見ろ
桁成から学んで盗むねん」
魂輝「なんでですか?
桁成よりも僕は強いです」
野田「強いから信頼を得る
ってもんじゃないねんや。
タマがどんだけ強くてもな
強いだけでついてきてたら
それは利用されてるねん。
お前達は先輩がおらんやろ
だからそこが弱いねんや。
桁成は先輩がおってんや。
その先輩をずっと見てた。
だから今先輩がしてくれた
ことを皆にしてるねんや。
その部分をまずは学べよ」
守「確かに・・・そうです
わかりました。やります」
魂輝「うーん。そうですね
僕は先輩がいないですよ」
野田「うちの3年を見とけ
人は人を見て成長するねん
もしあいつらが先輩として
人間的にダメやと思ったら
俺に言ってくれればいい」
守「わかりました」
魂輝「僕もわかったです」
野田「じゃあ一緒にやるか
おーい。桁成~。平沢~。
中野~。ちょっとこい」
3人がこっちにやってきた
野田「とりあえず3人は
沢田兄弟と一緒に考えて
鍛錬と指導組手やってくれ
そんで司は適当に見てから
ちょっとだけ格上の相手と
一緒に練習させてやって」
平沢「いきなりですか?」
桁成「理もない状態で?」
野田「理は持っているわ。
太極十三勢を持ってる。
基礎も太極拳ができてる」
桁成「じゃあわかりました
かなり飛び級ですよね?」
野田「かなり飛び級やな。
俺もさすがに驚いてるわ」
最初は太極拳から入る。
そこできっちり姿勢や基本
を身につける事から始まる
その基本が守れていないと
本来次には発展しない。
しかし僕達はできていた。
だから飛び級だった。