憲吾「大学って行こうと思うか?」
綱吉「行くのが普通かなって
思ってたとこある」
司「僕はあんまり」
守「俺は考えてなかったな」
司「憲吾は行く気ないの?」
憲吾「どっちかっていうとな。
俺はさっさと働きたいって思って」
守「なんでや?」
憲吾「勉強ばっかしててもなー。
なんか実感ないし。早く働いた方が
みんなが大学卒業するまでにはもう
いっぱしに仕事できてると思って」
守「それはそうやろうな」
綱吉「でも・・・マジ?」
憲吾「・・・先生から聞くまではな。
大学卒業と高卒であんなに違いがある
なんて知らなかったわ。世の中って
仕事ができるできないだけで決まる訳
じゃなかったんやな。学歴が大事って
いうのはなんとなくわかってたけど
あんなに違うって教えてもらってたら
やっぱ・・・な」
司「そうやね・・・」
意外だった。憲吾は大学に行くもの
だと僕は思っていたから。
憲吾は憲吾で色々と考えていた。
僕とは違う理由だけど高卒で働こう
としていた。
憲吾「先生が人脈のとこ言われた時
みんなが大卒で俺だけ高卒って考えた
時にはちょっと怖くなった。
道場のみんなは今は一緒にいるけど
来年の春にはみんなバラバラになるのは
先輩ら見ててもうわかってる。
そっからはみんないないもんな。
そんでまた会った時に・・・みんなは
今と一緒って訳にはいかないもんな」
司「・・・そうだね。違うだろうね」
綱吉「根っこの部分は一緒やけど
うん・・・目指す方向違ってるやろね」
守「・・・」
みんな憲吾みたいにほんの少し先の
未来を先見していた。
なぜか・・・高卒と大卒の人生の違い
が容易に想像できていた。
それは明らかに違う人生。
だけど人生の歩み方は同じイメージ。
憲吾「やっぱり・・・行くわ。
決めた。今決めた。俺大学行くわ。
俺のいける所で推薦枠で現役で」
綱吉「卒業すればいいみたいやし。
それでいいと思う。高卒覚悟やったら
さすがに大卒の方がいいと思うし」
憲吾「気が楽になるわな。行ける所で
いいっていう感じって。司と守は?」
司「僕はまだ・・・わかんないよ。
ただ大卒はとるべきかな?ってのは
思ってるから行きたいとは思うけど」
守「俺もわかんないな。大学は視野に
入れてちょっと考えたいとこや」
今決めなくてもいい・・・
先生はそう言ってたから・・・
憲吾「そうやな。準備前やな。
でも守は大学絶対って先生言ってたな」
司「守君。成績トップやから」
守「そんなん言いながら司もやからな。
腹立つわ~。その言い方」
それからみんないつもの会話に戻った。
話が落ち着いたので女子にメールをして
女子達も落ち着いたら合流して少し話を
して深夜に僕らは家に帰った。
そして翌日の夜・・・僕は考えていた。
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